オックスフォード英語辞典が「結婚」の定義変更へ 同性婚を含む記述に

オックスフォード大学出版局が刊行する世界最大の英語辞典「オックスフォード英語辞典(OED)」が、"marariage"(結婚)という語の定義を変え、同性婚を含む表現にするそうです。

詳細は以下。

OEDはあたしも使ってますが、現行だと"marriage"の定義はこう。(日本語訳はみやきちによります)


ひとりの男性とひとりの男女の公式な結びつき。一般的には法によって認められ、これにより男女は夫妻となる
the formal union of a man and a woman, typically as recognized by law, by which they become husband and wife

しかし同性婚が各国で着々と認められている現在、この定義ではもう実情に合ってないわけですよ。これに抗議するため、本屋や図書館の辞書に勝手にステッカーを貼って定義を更新してしまうという、「ハックマリッジ」(Hack Marriage)という活動まで起こっているぐらいです。

オックスフォードのスポークスウーマンは、Gay Star Newsに対して以下のように述べているとのこと。


「わたしたちは常にオックスフォードの辞典に含まれる語をチェックし、用法が変化している語には特に注意を払っていますから、ええ、結婚についてもそうするでしょう」
‘We continually monitor the words in our dictionaries, paying particular to those words whose usage is shifting, so yes, this will happen with marriage.’

Gay Star Newsによると、オックスフォードは来年1年かけてこの語がどう変わっているか調べる予定なのだそうです。

ちなみにお隣のフランスでは、ラルースの辞典が既に結婚の定義に同性婚の概念を導入しています。英訳からさらに和訳すると、こんなでしょうか。


「2人の同性または異性間の厳粛な行為であり、その2人は結合を確立させようと決意しているもの」
‘solemn act between two same-sex or different-sex persons, who decide to establish a union’

英語圏だとメリアム・ウェブスターがいちはやく定義に同性婚を含めたことで有名ですよね。これらに比べるとOEDはずいぶん動きが遅い気もしますが、ひょっとしたら今年英国(イングランドとウェールズ)で同性婚が法制化されたことでようやくケツに火がついたのかも。OEDはなんだかんだ言って権威ある辞書なので、早いとこ現実に追いついた表記に変えてほしいと思います。