米ペンシルベニアの学校長、トランス少年のプロム・キング立候補を拒否
米国ペンシルベニア州のあるハイスクールの校長が、トランスジェンダーの男子生徒がプロム・キングに立候補するのを許さず、彼をプロム・クイーンのカテゴリーに入れてしまったそうです。
詳細は以下。
- Principal tells trans student: ‘Be a prom queen not a king’ | Gay Star News
- Transgender Red Lion High student denied chance at prom king - York Dispatch
この生徒アイザック・オリバー・ウルフ(Issak Oliver Wolfe)くんは、同州ヨークにあるレッド・ライオン・エリア・シニア・ハイスクール(Red Lion Area Senior High School)の最上級生。学校では友だちは全員、そして教師もほとんど全員が彼を男性と認識しているそうです。
にもかかわらず、同校のマーク・シュー(Mark Shue)校長は、プロム・キングに立候補したウルフくんを勝手にプロム・クイーンの候補者名簿に入れてしまったのだそうです。しかも、女性名で。
ヨーク・デイリー・レコードは、ウルフは「そんなことをされるとわかっていたら、たぶん自分から辞退していたでしょう」と話したと報じている。「最も嫌なのは、彼らが何も言わなかったことです」
ウルフはそれまでにもうプロム・キング候補として投票を呼びかけるチラシを配ってしまっていたので、「プライドを傷つけられた」と言っている。
「トランスジェンダーにとって、あんなことをされるのは屈辱です。それに、警告すらされなかったんです」ウルフはザ・ヨーク・ディスパッチに話した。
‘If I would have known they would’ve done that, I probably would have opted out,’ Wolfe told the York Daily Record. ‘What bothers me the most if they never told me.
Wolfe says he was ‘humiliated’ because he had handed out prom king fliers campaigning for the title.
‘For a transgender person, it is degrading to have that, and I wasn’t even warned,’ Wolfe told The York Dispatch.
ウルフくんと父親のウィリアム・スタンボーさんによると、シュー校長は今回の措置は「伝統によるもの」であり、ウルフくんの名前が男子サイドに載るのは校長にとって「快適ではなかった」と説明しているそうです。
「(シューは)キングはいつでも男性で、クイーンはいつでも女性なのだと言いました。そして彼は、それが当たり前だと思っているのです」ウィリアム・スタンボーは言った。
"(Shue) said the king was always a male and the queen was always a female. And he feels that's the way it should be," William Stambaugh said.
「キングはいつでも男性」って、それならトランスジェンダー男性は男性なんだから、キング候補でいいじゃん。結局自分の快・不快だけで生徒から機会を奪ってるんじゃないんですかこの校長。
Gay Star Newsはこの学校に連絡を入れたそうですが、返事はもらえていないそうです。なおChange.orgでは、シュー校長に対しウルフくんをプロム・キングの名簿に載せ、卒業証明書でも男性名を使うようにと求める署名が展開されています。5000人という目標に対し、4月25日現在で約3000人の署名が集まっています。