ヒラリー・クリントンが同性婚支持を表明 大統領選出馬への伏線か

ヒラリー・クリントン前米国務長官が、YouTube動画で同性婚支持を表明しました。2016年の大統領選に出馬するための布石なのではないかという声もあるようです。

詳細は以下。

この動画をYouTubeに投稿したのは、同性愛者の人権団体ヒューマン・ライツ・キャンペーンです。動画内でヒラリーは「同性愛者の権利は人権」「米国は自由と尊厳のチャンピオン」と述べ、国務長官時代の経験談を交えながら話を進めていきます。


LGBTの米国人はわたしたちの同僚であり、教師であり、兵士であり、友人であり、愛する人々なのです。彼らは完全に平等な市民であり、結婚を含めた市民権があるのが当たり前です。だからわたしはレズビアンやゲイのカップルの結婚を支持しているのです。わたしは個人的にも、またLGBTアメリカ人やすべてのアメリカ人にとっての平等と機会を促進する、より広範な努力における政策と法律の問題としても、同性婚を完全に支持します。

LGBT Americans are our colleagues, our teachers, our soldiers, our friends, our loved ones, and they are full and equal citizens and deserved the rights of citizenship that includes marriage. That's why I support marriage for lesbian and gay couples. I support it personally AND as a matter of policy and law embedded in a broader effort to advance equality and opportunity for LGBT Americans and all Americans.

すっごく聞き取りやすい演説だし、こういう「アメリカやアメリカの価値を賞賛した上で、自分の考えをその延長上に位置づける」という構成は、大統領就任演説によく見られるものですよね。おそらく、かなりしっかりしたスピーチ指導者やスピン・ドクターがいるんじゃないかなあ。

うちの日記でも紹介しましたが、この動画が公開されるちょうど10日前(2013年3月8日)、ヒラリーの夫であるクリントン元大統領が、結婚防衛法を打破しよと論ずる意見記事を発表しています。また、動画公開から1週間後には、連邦最高裁同性婚の可否を問う口頭弁論が行われることになっています。
NBCは、ヒラリーがこのタイミングで同性婚支持を表明したこと、2004年には同性婚には反対でシビルユニオン派だったこと、米国の世論が2004年から2012年の間に逆転し、今では同性婚賛成派が過半数になっていることなどを指摘して、ヒラリーが2016年の大統領選に出馬する可能性について論じています。まだどうなるかはわからないけど、もし実現したらおもしろいよね、これ。