12歳少年、ゲイ父たちの結婚の権利を米連邦最高裁長官に訴える

イカップルに養子としてひきとられた12歳の少年が、YouTube動画で、同性婚を認めてほしいと米連邦最高裁長官に訴えています。遺伝子の病気があるため養親を見つけるのは困難と言われた彼を引き取ってくれたのが、このゲイのパパたちなのだそうです。

詳細は以下。

この少年ダニエル・マルチネス=レフュー(Daniel Martinez-Leffew)くんは、カリフォルニア州北部で、ふたりの父親と妹と一緒に暮らしています。ジョン・ロバーツ合衆国最高裁長官にも養子がふたりいると知り、長官宛ての手紙を書こうと思いついたのだそうです。

動画の中で彼が読み上げる手紙には、彼がゴールデンハー症候群を患っているため養子をほしがっている家庭に入るのは難しいと言われたこと、弟のエミリオくんをひきとった人たちは病気を理由にダニエルくんを欲しがらなかったこと、そんなときにふたりのパパたちが彼と妹のセリーナちゃんを引き取ってくれたこと、当時自分は5歳で妹は1歳だったことなどが明快につづられています。

次の部分は、養子2人が現在12歳だというロバーツ長官に宛てた手紙ならではですね。


「最近ぼくは、あなた自身に男の子と女の子の2人の養子がいると知りました。ぼくと妹みたいですね。家族とは、いろいろな人にとって、いろいろなたくさんのことを意味しますが、家族になるには同じ血が流れていなければならないと信じている人もいます。あなたもぼくも、家族とは血よりも深いものだとわかっています」
“I recently found out that you, yourself adopted two kids, a boy and a girl, kind of like me and my sister. Family means a lot of different things to different people, but some people believe that you have to have the same blood to be a family. You and I both know that family goes deeper than blood.”

ダニエルくんは、パパと呼ぶ男性がふたりいる家に引き取られたことを「ラッキーだった」と話し、パパたちが彼と妹をとても愛してくれていると語ります。たとえばパパたちは料理が好きな彼が料理人になれるように励まし、学校の勉強だろうと交友関係だろうと応援してくれるのだそうです。


「もし提案8号(訳注:カリフォルニア州での同性婚を禁じる提案)が有効であるとされたら、自分たちは他のみんなとは平等ではないのだと知らされたぼくたちがどんなにつらく思うか想像してみてください。すべての家族が守られ、尊重されることが大事なのです」
“If Prop 8 is allowed to stand, imagine the pain we would feel knowing that we are not considered equal to everyone else. It’s important that all families are protected and valued.”

もうね、これだけしっかりと意見が述べられるというだけで、この子のパパたちがどんなに大切にこの子を育て上げたかわかるよ。想像だけで「同性愛者に育てられた子はこうなる、ああなる」と中傷を繰り広げている人たちは、この家族がYouTubeに上げてる動画を全部見たらいいと思います。セリーナちゃんの8歳のお誕生日(あの得意そうな顔!)とかさ。ダニエルくんの初めてのフェンシング大会(4位だったそうです)とかさ。涙が出てくるよまったく。