CNNキャスター、アンダーソン・クーパーがカミングアウト


2012年7月2日、米CNNのキャスター、アンダーソン・クーパー(Anderson Cooper)が、自身が同性愛者であることを公表しました。
詳細は以下。


クーパーはこれまでジャーナリストたる者、「一定のプライバシーを守るべきだ」と考えてきた。家族や友人、同僚にはオープンにしていたものの、「ジャーナリストは原稿の中で公正さや誠実さを示す限り、プライバシーがどうであろうと関係ないという考えでやってきた」という。同性愛者かどうかと直接聞かれることもたびたびあったが、回答は避けていた。
一方で、性的指向を理由にいじめられる若者や、差別や暴力を受ける人々が大勢いる状況は続く。最近になって「歴史の流れは、人々が自分をさらすことで前進する。私が立場を明かすことにもきっと意味がある」と思うようになったという。

CBS News Videoによると、クーパーは友だちや同僚には既に同性愛者であることを告げていたとのこと。ていうか、視聴者側から見ても、半ば暗黙の了解ではあったよね、極東に住むあたしですら噂を聞いたことがあるぐらいだから。同News Videoでは、エレン・デジェネレスは15年前、職を失うリスクをかけてカミングアウトしたのに、今になってカミングアウトしたアンダーソン・クーパーは違うという指摘もなされています。それでもやはり、公的なコメントを約20年間も拒否していた人がこうしてはっきりと発言することには意義があると思います。
レズビアンのカントリー歌手シェリー・ライトは、アンダーソン・クーパーがこれまで性的指向を伏せていたのは職業上同性愛者が命の危機にさらされる国々にも行かねばないためだったかもしれないと指摘し、今回のカミングアウトを高く評価しています。彼が今後、ホモフォビアにもとづく暴力や迫害にさらされることなく、ジャーナリストとして活躍し続けてくれるといいなと思います。