「レズビアン役を演じるのは大嫌い」ハリポタ・スプラウト先生役のミリアム・マーゴリー語る

映画『ハリー・ポッター』シリーズでスプラウト先生を演じている女優のミリアム・マーゴリーが、レズビアン役を演じるのは大嫌いだと発言したそうです。自分自身がレズビアンである彼女は、共演女優に「マーゴリーは自分に気がある」と勘違いされるのが嫌なのだとのこと。

詳細は以下。

以下、ミリアム・マーゴリーの発言です。


「私はレズビアン役を演じるのは好きではありません。私はレズビアンですが、レズビアン役を演じるのは好きではないのです。
舞台やスクリーンで女性にキスするのは大嫌いです。まったく大嫌いです。なぜかと言うと、相手女性に気があると思われたくないからです」
“I don’t like playing lesbians. I am a lesbian, but I don’t like playing them.
“I loath kissing women on stage or on screen. Absolutely loathe it. And I’ll tell you why, it’s because I don’t want them to think that I fancy them.”

元記事のコメント欄の反応をいくつか引用してみます。


なんてホモフォビックで、自己嫌悪的なレズビアンなんだろう。女性に興味のある男性共演者もみんな彼女に「気がある」っていうわけではないでしょう?
What a homophobic, self-hating lesbian. Doesn’t this mean that any male co-stars who are interested in women “fancy” her too?


他の人の反応にひどくおびえるのはホモフォビックでも自己嫌悪的でもないと思います。行動が人から誤解されることを恐れる人はたくさんいるはずだし、演技の場では(言うまでもなく、脚本に書いてあるという理由で)より親密な行動をとるものですから、彼女が不安になる理由もわかります。
I don’t think it’s homophobic or self-hating to be paranoid about other peoples’ reactions. I’m sure plenty of people are paranoid that their actions are misinterpreted by others, and in acting, where those actions are more intimate (obviously because they’re in a script) I can see why she’d be uncomfortable


これまで私が同性愛者だと気づくや否や自分に気があるのだと思い込んだ女性――特に親しい友達の――の数を思えば、彼女を責めることはできません。こういうことが起こるのは腹立たしく、厄介です。人間関係が完全に元通りには戻せなくなりがちですから。
Considering the number of women – specifically close friends – that I’ve had in the past that have assumed I fancy them as soon as they find out I’m gay, I can’t blame her. It’s frustrating and awkward when it happens, because those relationships tend to never fully recover.

あたしは2番目と3番目の意見に同意ですね。特に3番目。こちらが同性愛者だと知ったとたん「自分に気があるに違いない!」という妄想に突っ走っちゃう人って、あたしの周りにもいましたから。ヘテロ男性が相手ならそこまで見境なく被愛妄想(被害妄想?)をつのらせない女性でも、なぜかレズビアンに対しては「自分に気がある! 狙われている! (でも私にはそっちのケはありませんから!)」と脳内劇場が大暴走ですよ。こうした反応の根幹にはおそらく不安があるのでしょうし、同情の余地はありますが、こちらとしてはいい迷惑です。
同性愛者だというだけで、人は過剰に性的な色眼鏡をかけて見てくるものです。ミリアム・マーゴリーがホモフォビックなのではなくて、「同性愛者は常に同性を狙っているのだ!」みたいな通念がまかり通っているこの社会の方がホモフォビックなのだと、あたしは思います。