Google、婚姻カップルとの税金差を埋めるため、同性パートナーを持つ職員の給料を上げると発表

Googleが、婚姻カップルとの税金差を埋めるため、同性ドメスティック・パートナーを持つ職員の給料を上げると発表したというニュース。

Mail Onlineによると、米国の連邦法では、雇用主提供による医療保険は婚姻カップルに対しては無税なのに、同性カップルだと課税の対象となり得るのだそうです。米国では同性婚が連邦レベルで認められていないため、同性愛者がたとえばマサチューセッツ州で正式に結婚したところで、こうした税金をまぬがれることはできません。NYTimesの情報では、ドメスティック・パートナーを持つ労働者は、結婚している労働者に比べ、年間約1069ドル多く税金を払っている(Williams Instituteの2007年の調査による)とのこと。Googleは、こうした税負担の差を埋めるべく、同性パートナーを持つ職員への割増給与(extra pay)の支給を決定したわけです。この制度は1月1日までさかのぼって適用され、平均で年間650ドルが支給されるとのこと。

競争の激しいシリコンバレーで優秀な職員を確保するには、無料の食事や洗濯サービスだけでなく、こうした措置も必要なんでしょうね。いいなあ、Googleで働きたいわ。無理だけど。

ただ、個人的にひとつひっかかるのは、異性同士のドメスティック・パートナーも同じように税金を取られているのにもかかわらず、Googleのこの制度は同性ドメスティック・パートナーにしか適用されないこと。同社のLaszlo Bock氏によると、「ヘテロカップルは結婚すれば余分な税金を避けられるから」というのがその理由だそうです。どうしても「結婚」という形はとりたくないがパートナーと暮らしたいというヘテロカップルはどうしたらいいんですか、これ。せっかくならこのへんも含めて補償してあげたらよかったのに。「異性同士なんだから結婚しとけや」というのは、あまり多様性を尊重した態度ではないように、あたしには思えます。いやコストの問題とか、いろいろな事情もあるんでしょうけど。