テキサス州のJ.W.Lown市長、同性パートナーのために辞職

テキサス州サンアンジェロ市のJ.W.Lown市長が辞職したというニュースです。彼のパートナーであるメキシコ人男性が現在アメリ在留資格を持っていないため、2人でメキシコに行って、いつ降りるかわからないビザが降りるまでそこで待つんだそうです。

なんだか、先日「米国市民をパートナーに持つフィリピン系レズビアンマザー、強制送還の危機に直面 - みやきち日記」で紹介した一件を思い出させる話です。Box Turtle Blletinの記事には、こうあります。


これは珍しい問題ではない。合衆国の現行法では、アメリカ国民は外国籍の配偶者や肉親を、合法的にアメリカ合衆国に迎えることができる。しかしアメリカ国民およびアメリカの永住権を持つ人々の同性パートナーは、配偶者とはみなされない――たとえ、同性婚が認められる州や国で結婚していても、である。これはつまり、無数のゲイやレズビアンの国際カップルが、アメリカ人の方がパートナーと一緒に暮らすために海外に移住しない限り、引き離されたままでいることを強いられているということである。


This is not an unusual problem. Under current U.S. law, American citizens can legally bring their foreign spouses and other immediate family members into the United States. But same-sex partners of U.S. citizens and permanent residents are not considered spouses ― even if they are married in a state or country which allows same-sex marriage. That means countless gay and lesbian, bi-national couples are forced to remain apart unless the American partner decides to move in order to join his or her partner.

Lown氏はメキシコとアメリカの二重国籍を持っています。だからこうしてパートナーとメキシコに住むことも可能なわけですが、もし単一国籍しか持たない人だったらどうなるんでしょう、これ。あと、そもそも貧しかったり、職能スキルが低かったり、言葉の壁があったりで海外移住自体が難しい人だと、さらに困るわけで。

前述のフィリピン系アメリカ人シャーリー・タンさんの場合、その後、Feinstein議員の助力によって一時的に強制送還を免れたそうです。でも、それだってヘテロの婚姻カプのような安定した地位とはほど遠いわけですよね。Uniting American Families Act(UAFA)(『アメリカ国民またはアメリカに永住権を持つ人の恒久的なパートナーには、永住権を与える』とする法。参考:Uniting American Families Act - Wikipedia, the free encyclopedia)の実現は、やっぱ必要だと思います。