『花宵道中』(宮木あや子、新潮社)が「ダ・ヴィンチ」の「今月の『絶対はずさない! プラチナ本』」に!

花宵道中花宵道中
宮木 あや子

新潮社 2007-02-21
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ダ・ヴィンチ 2007年 05月号 [雑誌]ダ・ヴィンチ 2007年 05月号 [雑誌]

メディアファクトリー 2007-04-06
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2007年2月24日の日記で感想を書いた『花宵道中』が、今月発売の「ダ・ヴィンチ」でプラチナ本に選ばれています。すげえ。好きな本が「絶対はずさない高クオリティ作」と評価されるのって、嬉しいなあ。
以下、編集部の方々のおすすめのことばをいくつか拾ってみます。

姉女郎に対する思慕、同胞への思いやり等々、境遇が全然違うとはいえ、ある種の共感を覚えた女子も多いのではないか。(稲子美砂さん)

時代小説というより女の子小説として楽しみました。(でも素直にわかると思えたのは、たぶん江戸時代の吉原という舞台だったからこそ)恋よりも、吉原の女の子同士の気持ちの通い合いが、むしろ心に残っている。(「雪紐観音」が好きでした)(飯田久美子さん)

本書では、クライマックスは間違いなく濡れ場でありながら、紙幅はそこに割かれていない。そのセックスにはどんな気持ちが込められているか、を読者に納得させるための経緯がすなわち小説なのだ。(野口靖彦さん)

どれもこれも、ハッピーエンドというにはあまりに残酷。それなのに、この作品を読み終えて、何故か絶望することはない。それは、彼女たちが最後まで、想いだけは最後まで全うしているからかもしれない。(野口桃子さん)
「あああ、わかるわかる。そういう本よね!」とうなずきまくりながら読むあたしでした。
ほかにも共感できるコメントは山ほどあったのですが、全部紹介するのは無理なのでこのへんで。ちなみに個人的にいちばんぶったまげた誉めことばは「女子のための『涼宮ハルヒ』」(飯田久美子さん)だったのですが、あたしはハルヒは読んでない(見てない)ので、これが正鵠を射ているかどうかはよくわかりませんです。
宮木あや子さんは新人作家さんで、『花宵道中』が処女作なのですが、こうして注目されることでもっとたくさんの作品が出版されるようになってくれると、主にあたしが喜びます。面白い小説は世の宝。本屋さんの店頭で「読むもんねーよ!」と絶望するのはもうイヤ。