映画『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』感想

マイ・ビッグ・ファット・ウェディング [DVD]

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人から勧められてまだ観ていなかった『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』を、エアロバイク漕ぎながら観てみました。面白かったです。もっと早く観ればよかったわ。

どんくさいヒロインのやることがいちいち可愛いし(冒頭のブスっぷりもナイス)、相手役のジョン・コルベットの「優しい大男」路線も嫌味がなくていい感じ。ジョン・コルベットって、『セックス・アンド・ザ・シティー』のエイダン役でも同じようなキャラを演じてたけど、ああいうなごみ系クマさんキャラが本当によく似合うわね。つーか、もしあたしがノンケだったら、シャープでスリムなイケメンよりもこういう人が好みだったと思うわ。ああ、あの笑顔、たまりません。

でもこの映画で一番の見どころは、ギリシャ系大家族の濃ゆくて騒がしい性格だなあ。特に、おばちゃんたち! 男に従属していると見せかけて実は相当したたかだったりするのにはにやりとさせられました。主人公のお父ちゃんは、描き方によってはものすごく嫌なキャラクターになっただろうけど、全体としてはちょっとお馬鹿さんで愛すべき人として描かれていたので、落ち着いて見ることができました。「キモノ」の語源の説明には笑ったわー。

早く結婚して子どもを生めという圧力とか、結婚式にどこからどこまで親戚を呼ぶかでモメるところとか、細かい相談をしないでいろいろ勝手に決めちゃう親族たちとか、日本文化にも通ずるものがあって、これも興味深かったです。ギリシャ人って、あんなんなんですか? (いや、もちろんかなり誇張されて描かれてるんだとは思いますが)

難点を言うと、結婚が決まってからのストーリーにもう少しひねりが欲しかったし、ミラー家の人々の心境の変化もきちんと描いてくれるともっと良かった、というところでしょうか。でも、この話はストーリー云々よりもギリシャ文化のコミカルな側面が売りなんだと割り切って楽しむべきなのかもしれません。確かこれ、結婚後の二人を描いたTVシリーズのDVDがあったはずなので、そっちも見てみようと思います。楽しみ。