全米一ホモフォビックな都市はどこ? 米大学生グループがTwitterから「Hate Map」を作成

カリフォルニア州立大学ハンボルト校の学生グループが、Twitter上のヘイトスピーチを分析し、米国のどの地域でホモフォビックな語が多くツイートされているかを示す「Hate Map」を作成しました。

詳細は以下。

この研究では、ホモフォビアのみならず、人種差別や障害者差別についても調査されました。具体的には、以下の10種類の単語を含むツイートを集計してマップ化したのだそうです。

  • ホモフォビア
    • Dyke(『男っぽいレズ』を意味する侮蔑語)
    • Fag(『オカマ野郎』)
    • Homo(『ホモ』)
    • Queer(『変態』)
  • 人種差別
    • Chink(『中国人』を意味する侮蔑語)
    • Gook(『東洋人』を意味する侮蔑語)
    • Nigger(『黒ん坊』)
    • Wetback(『メキシコ野郎』、不法入国者扱いで蔑む言い方)
    • Spick(『スペイン系アメリカ人』を意味する侮蔑語)
  • 障害者差別
    • Cripple(『カタワ』)

学生グループはこれらの語をただ機械的に集計するのではなく、ネガティブな意味合いで使われているかどうかを人力で調べたとのこと。たとえば"dyke"という語は、誰か個人をそう呼ぶのと、 "dykes on bikes #SFPride"(『ダイクス・オン・バイクス(訳注:プライド・パレードにつきものの、バイクに乗ったレズビアンたちのこと) #サンフランシスコ・プライド』)とツイートするのとでは、意味が変わってきますからね。そうやって調べた結果、2012年6月から2013年4月までに北米でジオタグつきでつぶやかれたツイートで、上記の語を否定的な意味合いで使っているものは、15万以上あったそうです。

これらのツイートを郡ごとに集計し、人口比や全ツイート中での割合などを計算に入れて正規化し、マップにしたものがこちら。

赤ければ赤いほど、ヘイトフルなツイートが多くおこなわれている街ということになります。このマップによると"fag"という語の使用が多いのはニューメキシコ、テキサス、カンザスミズーリ、ケンタッキー、オハイオイリノイなど。"dyke"が多用されているのはオレゴンミネソタ、ケンタッキーなど。米国への留学等を考えている同性愛者にとっては、ある意味参考になるかも。もちろん、このマップでは比較的ヘイトが少ないニューヨークでさえもホモフォビアによる暴力はあるわけだから、過信するのは禁物だけどね。

日本でもこういうのをやれば面白いのにと思ったけど、日本ではジオタグはあまり使われていないみたいだから無理かしら。何か他の方法はないものかしら。