訪欧中のプーチン大統領、レインボー・フラッグやトップレスで抗議される

オランダやウクライナの活動家が、ロシアの政治的姿勢に反対の意を示すため、ヨーロッパ訪問中のプーチン大統領に対して抗議行動をおこないました。オランダではゲイ権利団体が主体となって何千ものレインボー・フラッグを掲げ、ドイツではウクライナ人女性がトップレスの体にメッセージを書いて躍り出たのですが、日本だと後者の映像だけがおもしろおかしくあげつらわれて終わりなんだろうなー。はー。

詳細は以下。

まずオランダの方ですが、これはロシアで未成年者への「同性愛のプロパガンダ」を禁ずるという法案が第一読会を通過したことへの抗議として、同国のLGBT団体「COC」の発案でおこなわれたもの。3300人以上がこの計画に賛同し、2013年4月8日、アムステルダム中にレインボーフラッグを掲げてプーチンを迎えたそうです。写真は以下をどうぞ。

問題の法案により、子どもに対してLGBTについての教育をおこなうことまでできなくなるというのが、アクティヴィストたちの懸念です。上の写真では確認できませんが、中にはわざとレインボーフラッグを半旗にしてプーチンを迎えた人もいるとのこと。

一方ドイツでは、ハノーバーの国際産業技術見本市を訪れたプーチンの前に、裸の上半身に「プーチンは独裁者」などと大書した女性たちが飛び出しています。彼女たちはウクライナフェミニスト団体「Femen」のメンバーだとのことですが、動画を見ればわかる通り、あっという間に警備員たちに取り押さえられました。

BBCのニュース映像だと、なぜか抗議者の背中の文字が画像加工されて読めなくなってますね。政治的配慮なの?

AFPBBによると、彼女たちの目的は「ロシア政府による非政府組織(NGO)の弾圧について抗議」することにあったみたい。しかしだ。プーチンは裸のおねえちゃんを見て喜んでいるようにしか見えない写真を撮られている上に、


「行動に関しては気に入りました」と彼は言った。「あの女性たちに感謝するべきです。見本市の人気を高めるのを手伝ってくれているんですから」
"As for the action, I liked it," he said. "You should be grateful to the girls, they are helping you make the fair more popular."

と発言したとも伝えられているので、特に日本のようなセクシスト国では、この抗議はただの面白ネタ/エロネタとして消費されて終わりなんじゃないかと。アムステルダムの方のレインボー・フラッグについては、せいぜい1、2か所が地味に報道すれば御の字で、下手をすればほとんど報道すらされずに終わるんじゃないかな。考えただけで憂鬱になってくるので、しばらくは日本語メディアのニュースは見ないでおこうと思ってます。