19歳レズビアン、セクハラ発言の上司から賠償金約42万円を勝ち取る

英国で性的指向を理由に元上司から暴言を受け、さらに不当解雇されたとして労働裁判所(雇用裁判所)に訴え出た同性愛者女性が勝訴しました。裁判所は解雇の不当性こそ認めなかったものの、この会社と元上司に対し、約42万円の賠償金を原告に支払うよう命じたとのことです。

このレズビアンはレイ・ロバーツさんといい、19歳。周囲にカミングアウト済みで、小切手換金業者の「キャッシュ・ゾーン」社のキャンバリー支店で働いていました。

こんなお店です。


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ロバーツさんによると、彼女は直属上司のアビゲイル・ピーターズ氏から「生意気なガキ」扱いされたり、侮辱的なメモ書きを残されたりしたほか、シニアマネージャーのジム・カレン氏からは性的指向にもとづく差別を受けたとのこと。具体的には、こんなことです。

  • 2011年9月、カレン氏の家で開かれたパーティーに恋人と一緒に参加した翌日、ふたりが「くんずほぐれつでいちゃついていた」(“all over each other”)のが失礼で恥ずかしかったと言われた。
    • 実際にはロバーツさんは公共の場で、しかも同僚の前でそんなことはしていない。
  • 2012年3月28日、別のパーティーで女性の同僚と踊っていると、カレン氏から「他の女と踊るからって興奮するな」と言われた。
  • 同年3月30日、ピーターズ氏が検査用の薬品をズボンのももの上部内側あたりにこぼしてしまい、そこを指さしてカレン氏に見せたところ、カレン氏が「気をつけろよ。レイが興奮するかもしれない」と発言。

この後ロバーツさんは4月16日に予告なしで解雇されました。同じ会社の別支店で働いていた恋人のジェニファー・ロウゼルさんは、この解雇に抗議するため自主退職。

裁判所は、ロバーツさんは能力不足のため以前から解雇が検討されていたとするピーターズ氏とカレン氏の主張を採用し、解雇の不当性は認めませんでした。しかしながら、キャッシュ・ゾーン社とカレン氏に対し、ロバーツさんに2748ポンド(約42万円)の賠償金を払うようにと命じる判決を下しました。

カレン氏は自分の言動には間違いもあったと認めたものの、次のようにも言っているとのこと。


「今日のような政治的に正しい世界では、管理職は何もしゃべれない。ロボットのように話さなければならないんです」
‘In this PC world today, as a manager, you are not allowed to say anything. You’ve got to talk like robots.’

いやいやちょっと待って、管理職だからこそ、性的な発言で部下の名誉や尊厳を貶めるようなことはやっちゃいけないんじゃないの。それを禁じられたら「何もしゃべれない」と被害者ぶるって、日本のセクハラ親父かと。そんなことしかしゃべれない口なら一生しゃべらなくていいよ、いっそホチキスで閉じとけよ。結局、ロバーツさんについて「興奮するな」だの「レイが興奮するかも」だのと言っていたこの男がいちばん性的に興奮していて、仕事とセックスを分けて考えられないチンコ脳なんじゃないのとあたしは思いました。