メキシコのロックバンド「マナー」、同性婚を支持

メキシコのロックバンド「マナー」(Maná)のヴォーカル、フェル・オルベラが、Facebook同性婚支持を表明しました。

詳細は以下。

マナーの公式Facebookには800万人ものフォロワーがいるそうです。そこにフェル・オルベラが2013年4月2日に載せた文章が、こちら。

2013年4月8日現在、5000人以上が「いいね!」をつけてますね。フェルは「同性カップルを完全に認めるというのは、単なる平等の問題ではなく、正義の問題でもある」と書き出し、こんな風にしめくくっています。(以下、英訳ポストからさらに日本語訳)


自分自身や他の人を愛するというのは、調和の中においてのみ可能となる。ベニート・フアレス(訳注:メキシコ近代化の基礎を築いた、『改革の父』と呼ばれる政治家)が言ったように、平和とは他の人の権利に敬意を払うことによってもたらされるのだ。
差別にノーを、寛容にイエスを。
冷淡さにノーを、敬意にイエスを。
偏見にノーを、理解にイエスを。
傷つく人があまりにも多い混乱の世界で、愛を表現することはすべて大事だ。人はそのおかげで、愛を忘れずに済み、不完全でありながらも天使と呼ばれるのだから。唯一の罪は愛の不在だ。
フェル
http://www.youtube.com/watch?v=dCFFxidhcy0
Loving ourselves and loving others is the only possible way to live in harmony. Peace, like Benito Juarez said, is the result of the respect for the rights of others. No to discrimination, yes to tolerance. No to indifference, yes to respect. No to prejudice, yes to understanding. In a chaotic world where there is still too much hatred, all expressions of love are important so that we do not forget that, even in spite of our imperfections, we are called to be angels. Because the only sin is the absence of love.
Fher.
http://www.youtube.com/watch?v=dCFFxidhcy0

なお、ポストの中でリンクが貼られているYouTube動画はこちら。2009年に、ニューヨーク州での同性婚禁止に反対するダイアン・サヴィーノ上院議員の名スピーチです。

ちなみにメキシコでは最高裁が2010年にメキシコシティでの同性婚を、2012年にオアハカ州での同性婚を法的に認める判決を出しています。2013年3月29日には、オアハカ州初の女性同士の結婚もおこなわれました。

オアハカ州同性婚訴訟の様子はこんなだったと、ハフィントン・ポストが伝えています。


裁判所は水曜日、「結婚の目的のひとつは種を永続的に保つことである」とするオアハカ州の法律を満場一致で無効とした。
判決では、男性と女性の結びつきを結婚の条件とするのは「平等の原則に違反している」と述べられた。
In a unanimous decision on Wednesday, the tribunal struck down a Oaxaca state law that declares that "one of the purposes of marriage is the perpetuation of the species."
The court said in its ruling that to condition marriages to the union of one man and one woman "violates the principle of equality."
こういう点では日本よりよっぽど先を行っている国なんですよ。それでもやはり、フェル・オルベラのスペイン語ポストを見ると、アンチゲイなレスもいくつかつけられているみたいです。憶測だけど、フェルが4月2日にこのポストを投下したのは、この日に同じスペイン語圏のウルグアイ上院が同性婚法案を可決したからかもしれません。Facebookにつけられたコメントの中には、ウルグアイの人からの意見もしっかり入ってましたしね。