「ミヤモトがやらないのなら、わたしたちがやる」。ゼルダのジェンダー逆転バージョンが登場

こないだ紹介した、ポリーンがマリオを助けに行くバージョンのドンキーコングに触発され、「ゼルダ姫がリンクを助けに行く」というストーリーのゼルダの伝説を創っちゃった人がいます。

詳細は以下。

これを創ったのはKenna Wさんという方。きっかけはこんなだったそうです。


今週の初めに、娘がお姫さま役でプレイできるようにとドンキーコングを改造したすばらしいパパについての記事を読みました。わたしにもそういうことをしてくれる人がいればいいのに、と思いました。でもよく考えたら、わたしはもう大人。この人にできるなら、わたしにもできるわ。
Earlier this week, I read about that awesome dad who edited Donkey Kong to let his daughter play as the Princess. I wished I had someone who could have done that for me. Then I remembered. I'm an adult now. If he could work it out, I could too.

Kenna Wさんは趣味でアニメーション制作をしていて、彼氏さんはプロブラマー。ふたりがかりで改造して、ゼルダ姫が主人公の『ゼルダの伝説』を創っちゃったんだそうです。

プレイした友人たちにも好評で、ひとりはブログにこう書いたとのこと。


「ミヤモトがやらないのなら、わたしたちがやる」
"Because if Miyamoto won't, we will."
この台詞にはちょっと注釈がいるかも。まず、ミヤモトというのはゲームクリエイターで初代ゼルダのプロデューサーでもある宮本茂氏のことです。次に、Kenna Wさんのブログで紹介されている動画、Damsel in Distressをちょっと見てくださいな。


Damsel in Distress: Part 1 - Tropes vs Women in Video Games - YouTube

これはゲーム界で女性キャラがどう扱われてきたかを説明する動画なんですけど、01:00から紹介される『Dinasour Planet』というゲームに注目。すごく面白そうじゃない? 主人公はクリスタルという名前の勇敢な女の子で、恐竜相手にかっこよく戦っています。これは1999年に開発されていた作品なんだそうですが、結局発売されずに終わりました。完成目前でほかならぬ宮本茂氏が「スターフォックスのシリーズに入れよう」と言いだし、主人公を男性キャラに変えて『スターフォックスアドベンチャー』にしちゃったからです。クリスタルは世界を救うヒーローから、ただの囚われのお姫さま(しかも、なんかエロエロな)役に改変されちゃってました。はー。

だからこそ、「ミヤモトがやらないのなら、わたしたちがやる」って話になるわけ。ニポンのゲームって、こういう点に関してはあんまりクールとは言えないもんね。