ユダヤ教のゲイ活動家、ゲリラ作戦で「ゲイ治療」に反対

同性愛者のユダヤ人のためのWebサイトHodが、イスラエルの超正統派ユダヤ教地区のゲイやレズビアンを応援するため、ゲリラ作戦でいわゆる「転向療法」(conversion therapy、性的指向を『治す』というふれこみのセラピー)に反対するキャンペーンを展開しています。

詳細は以下。

どんなキャンペーンかは、動画を見れば一目瞭然。街中の木や自転車やベンチなどに、勝手に看板をつけちゃうんです。
たとえば木には、こんな看板。


いいえ。わたしは花ではありません。木です。
木になることを自分で選んだわけではありません。
そして、転向療法ではわたしを変えられません。
ありのままのわたしたちを愛してください!
Flower

NO. I am not a flower. I am a tree.
I did not choose to be a tree.
and no conversion treatment will change me.
Please loves[sic] us as we are!

自転車には、こう。



いいえ。わたしは車ではありません。自転車です。
自転車になることを自分で選んだわけではありません。
そして、転向療法ではわたしを変えられません。
ありのままのわたしたちを愛してください!
Car

NO. I am not a car. I am a bicycle.
I did not choose to be a bicycle.
and no conversion treatment will change me.
Please loves[sic] us as we are!

一瞬大文字だけが目について、「えっ?」と思わせるようになっているところがポイントですね。ちなみにこの後、ベンチには「ソファー」、ゴミ箱には「花瓶」と大書された看板がつけられていきます。看板は道ゆく人たちによってどんどん撤去されてしまいますが、動画の最後は、「誰もがありのままのわたしたちを受け入れるまで、休んだり絶望したりしてはいけない」という力強いことばでしめくくられています。

YouTube動画に添えられた説明文によると、超正統派ユダヤ教の同性愛者たちの多くが、転向療法を強制的に受けさせられているのだそうです。精神医学や心理学の専門家たちは、そんな療法には「科学的根拠が見当たらない」「むしろ有害」と指摘しているのにね。そこでHodが、こんなことを強いられる苦痛を知ってもらおうと始めたのが、この運動。看板を見て激怒する人もいれば、メッセージを理解してくれる人もいて、イスラエルのラジオやテレビでも取り上げられたとのこと。

こういうのを思いつくセンスがまずすごいし、やっちゃう行動力はもっとすごいと思います。尊敬するわー。