マドンナ、BSAのゲイ入会禁止をボーイスカウト姿で批判

LGBT擁護団体GLAADが毎年LGBTコミュニティに貢献したメディアや人に贈る、GLAAD賞というのがあります。今年はマドンナがプレゼンターをつとめると話題になっていたのですが、3月16日にニューヨークで行われた授賞式で、マドンナはなんとボーイスカウト(厳密には、カブスカウト)の制服姿で登場。ゲイの入会を認めないアメリカ・ボーイスカウト連盟(BSA)をこきおろすスピーチを披露しました。

詳細は以下。

マドンナはまず、「火もおこせるしテントも張れるのに、ボーイスカウトには入れてもらえなかった」「ガールスカウトには入ってたけど、スカートが短すぎて追い出された」などのジョークから入って、次にボーイスカウト連盟がゲイの入会を認めていないことについて述べ、「バカな規則を改めるべき」と言い切ります。
その後さらに、彼女は世にはびこる暴力や憎しみ、いじめや差別全般の話に言及していきます。「もしプーチン大統領プッシー・ライオットと会ったらどうなると思う? たぶん全員ファックしちゃうと思うけど」なんてジョークもしっかり入ってますが、スピーチの伝えるメッセージはどこまでもまっとうで、力強いです。あ、ちなみにプッシー・ライオットはロシア政府を批判したという理由で逮捕されたガールズ・パンクバンドで、マドンナはモスクワでのコンサートで彼女たちへの支持を表明しています。念のため。

スピーチの佳境はこの部分かと。


「(いじめが蔓延している今の状況は)、市民権運動以前に白人優越主義者が黒人を木に吊していたのと変わらない。タリバンのメンバーが、女性の教育は大事だとブログに書いた女の子の頭を銃で撃つのと変わらない。イランのゲイ男性が、男性と恋に落ちたせいで絞首刑にされるのと同じぐらいクレイジー。あなたたちはどうだか知らないけど、あたしはもうこんなくそいまいましいことはうんざりだわ。
"[The bullying epidemic] is no different from a white supremacist hanging a black man from a tree before the Civil Rights movement. It's no different than a member of the Taliban shooting a young girl in the head for writing a blog about the importance of female education. It's no crazier than an Iranian gay man being hanged for falling in love with a man. I don't know about you, but I can't take this sh*t anymore.

10分ぐらいこんな話をしてから、ようやく今回マドンナがヴィト・ルッソ賞(LGBTコミュニティに貢献したメディア人に贈られる賞)を渡すアンダーソン・クーパーの話になるんですが、そこも真面目な誉め言葉と冗談が入り混じっていて面白かったです。全般的にとても聞き取りやすい英語で話されているので、お時間のある人はぜひ動画を見てください。