「ピストリウスは同性愛者の権利を支持したために呪われている」南アフリカの牧師が主張

毎度おなじみ、なんでもかんでも同性愛のせいにしたがる人がまたもや登場。その名もOscar Bougardt氏。南アフリカの牧師さんで、彼によると同国の義足の陸上選手オスカー・ピストリウスは、「同性愛者の権利をおおっぴらに支持したために呪われている」のだそうです。へー(棒読み)。

詳細は以下。

日本でも大きく報道されましたが、ピストリウス選手は、2013年2月14日にプレトリアにある自宅でガールフレンドを射殺した容疑で逮捕されています。彼は若年層LGBTの自殺防止キャンペーン「It Gets Better」に協力していて、この事件さえなければ、以下のようなメッセージを語る動画が2月20日から公開されていたはずでした。


「自分が特別な存在だということを忘れないで。悩まなくていいんだ。変わらなくていいんだ。深呼吸して、『もっといい未来がある』ということを思い出すんだ」
“Just remember that you’re special. You don’t have to worry. You don’t have to change. Take a deep breath and remember ‘It will get better’.”
これに関して、Oscar Bougardt牧師はFacebookで以下のようにコメントしたんだそうです。


オスカー・ピストリウスはおおっぴらに同性愛者を支持したために呪われているのである。神のみことばによれば、同性愛とは神にとって憎むべきことであり、同性愛者を支持する者は全員地獄に落ちる運命にあるのだ」
I believe that Oscar Pistorius is cursed for openly supporting homosexuals. According to the Holy Word of God, homosexuality is an abomination to God, and any person who supports homosexuals are doomed for hell.”

牧師はのちに上記の文章を消していますが、その理由については「ケープ・タイムズ」にこう話しているそうです。


「あれを消した理由のひとつは、同性愛者がずっとわたしに嫌がらせをしたり、ギャーギャー騒いだり、わたしをののしったりし続けているからです」
“One of the reasons I removed it was because homosexuals have been harassing me, screaming at me and verbally abusing me,” he added.

「自分が言ったことへの態度を変えたというわけではありません。あれは誠実なコメントでした」
“It’s not because I’ve changed my stance on what I said. I feel it’s a truthful comment.”

あれが「誠実」ねえ。そもそも、人に嫌がらせをしたりののしったりしているのは、むしろ牧師さんたちの方だと思うんですけど。

なお、この牧師によると、南アフリカの犯罪率が高いのは、「同性愛者がコミュニティに入り込んで、子どもたちをドラッグや酒で釣って誘惑しているから」なんだそうですよ。ああはいはい、ゲイのせい、ゲイのせい。ハリケーンカトリーナも、東日本大震災も、オリンピックからレスリングが外されたのも、ピストリウス選手が逮捕されたのも、郵便ポストが赤いのも犬の鼻が湿ってるのもゲイのせい。なんかもう、中世の魔女狩りに近いですよね、こういうのって。
ちなみにBougardt牧師はこれまでにもホモフォビックな言動が多かったようで、ノーベル平和賞受賞者で同性愛を容認したデズモンド・ツツ大主教についても「地獄で焼かれるべきだ」なんて言ったりしているとのこと。現在、南ア人権委員会がこの牧師を調査しているところだそうです。