LGBTIコミュニティの栄誉をたたえるため、シドニーの道路がレインボーカラーに

オーストラリアのシドニーの中心街で、マルディグラに向けて、オックスフォード通りの交差点がレインボーカラーにペイントされたそうです。

詳細はこちら。

実際に路面をペイントしているところはこちら。けっこう広い道ですよこれ。そして、きれーい! ここ歩きたーい!

この計画を市議会に提出したのは、シドニー市長のクローヴァー・ムーア氏。ウエストハリウッドでよく似たことをやっているのにヒントを得たのだそうです。うまくいけばこの交差点が「オックスフォード通りが(性的少数者の)コミュニティの大切さを永久に目に見えるかたちで知らせてくれることになるだろう」と市長は述べています。この計画は議会で支持され、7万5千オーストラリアドル(日本円で約705万円)を費やして道路をペイントすることになったとのこと。

以下、アレックス・グリニッチ市会議員のことばです。


「1978年には、オックスフォード通りではレズビアンとゲイが殴られたり激しく非難されたりしていました。暴力は何年も続きました。今日この道にわたしたちの旗を持つというのは、わたしたちのこれまでの旅路を祝い、勝ち抜いてきた戦いを賞賛するということなのです。
'Lesbians and gay men were beaten and bashed on Oxford Street in 1978, and homophobic violence was rife for years. To now have our flag on our street celebrates how far we have come and is a tribute to the battles we have won,'


「この交差点は観光客への大きな呼び物となり、オックスフォード通りに新たな活気をもたらしてくれるでしょう」
'The crossing will be a major tourist attraction and bring new life to Oxford Street.'

日本だと、これだけ広い道で通行をさえぎりながら道路をペイントしたら、「なぜおれたちがあんなマイノリティのために不便を強いられねばならんのだ!?」と激怒する人がいっぱい出そうですね。そもそも議会で否決されちゃいそうな気もします。でも、きっとそれは1978年のシドニーもいっしょだったんでしょうね。これまではるばる戦って勝ち取ってきたものがあるからこそこれだけのことがやれるわけで、見習うべきはそこだな、と思います。

2013年4月12日追記

マルディグラの後、このレインボーのペイントを残そうという運動がわきおこったのですが、結局4月10日の夜、一夜にしてはがされてしまったそうです。これに落胆したシドニーっ子たちが、チョーク等を使って街のあちこちの道路をレインボーカラーにするゲリラ作戦を展開している模様。詳しくは以下を。