レズビアンの総合格闘家リズ・カムーシェ、UFCバンタム級タイトルマッチで惜敗

2013年2月24日に日本でも生中継されたUFC女子部門バンタム級タイトルマッチで、レズビアン総合格闘家リズ・カムーシェが、惜しくもチャンピオンのロンダ・ラウジーに敗れました。

詳細は以下。

試合後の模様はこちら。

こちらでもちょっと紹介しましたが、リズ・カムーシェ選手は沖縄出身の元海兵隊員。UFCで唯一のオープンリー・ゲイな選手です。あたしはこの試合をライブで見てましたが、すごくエキサイティングな一戦でした。1ラウンドの途中で、立っているロンダにおぶさるような形で絡みついたリズの絞め技がきまりそうになるところ(上の動画の1:01〜)があったんですよ。裸絞めが完全に入り切らず、すかさずネック・クランクに移行して激しく絞め続けたリズですが、そこでロンダが身体をねじって逃れます。その後、激しい寝技の攻防を経て、1ラウンド終了間際にロンダが腕ひしぎ十字固めを極め、タップで試合終了となりました。

Bloody Elbowによると、ロンダがネック・クランクから逃げようともがくとき、リズの腕に力一杯歯が刺さっていたらしいです。UFCの報道担当のAnt Evans氏が、リズの腕にくっきり残った歯形の写真をupしています。どれだけ激しい攻防だったか、この写真を見ればわかるはず。

ちなみにロンダは試合後Fuel TVの取材で、このことについてリズに謝っています。リズの前腕がちょうどロンダの歯のところに当たっていて、それで刺さっちゃったんだそうです。

なお、試合には敗れたとは言え、リズ・カムーシェ選手のファイトは各方面で高く評価されているようです。以下、Bleacher Reportより引用。


ラウジーUFCの女子部門のためにこの試合に勝つ必要があった。しかし、土曜日(訳注:日本では日曜日でしたが、現地時間では土曜日なんです)のカードを忘れられない夜にしたのはカムーシェの功績だ。
Rousey needed to win this fight for the future of the division in the UFC. However, it was Carmouche's performance that made Saturday's card a memorable night.

続いて、Bloody Elbowから。


いくつかの理由で、カムーシェは勝者と呼ばれるに値する。彼女は試合には負けたかもしれないが、試合をエキサイティングなものにした。彼女はこの試合の間じゅう、そして試合後の記者会見でさえも、WMMAのすばらしい代表者でありつづけた。そして、これから先ラウジーに再戦を挑むトップの挑戦者という立ち位置を固めた。歴史を変えるということはちょっと忘れよう ― 彼女は昨夜、たくさんのファンを作ったのだ。そして自分もそのひとりだ。

Carmouche deserves to be called a winner for a few reasons. She may have lost her bout, but she made it an exciting fight. She was an excellent representative of WMMA all the way through this, even down to the post-fight press conference. And she cemented her spot as a top contender for a rematch against Rousey down the road. Forget making history for a second - she made a lot of fans last night. And I'm one of them.

うん、いい試合だったし、かっこよかったですカムーシェさん。さりげなくレインボーカラーのマウスピースを使っているところなんかもステキでした。今後も応援します!