夏に向けて上腕のトレーニングの話をするよ

暖かくなってからではもう遅い。今鍛えて春先に絞ってこそ、夏場にベストなコンディションとなるのです。てなわけで、上腕トレの話をちょこっと。

上腕の筋肉、体積が大きいのはどれ?

以下、谷本道哉著『筋トレまるわかり大事典』(ベースボール・マガジン社)より引用。


次の中で最も体積が大きい筋肉はどれでしょうか?
ジムに通っているトレーニーでも、答えられない人がけっこういるんじゃないでしょうか。ちなみに、腕を曲げたときにできる「力こぶ」は上腕二頭筋。その反対側、つまり上腕の裏側の筋肉が上腕三頭筋。上腕筋は、上腕二頭筋の下にある肘屈曲筋ね。

質問の答えは上腕三頭筋。同書によれば、上腕二頭筋の約2倍強の体積がある(p. 76)そうです。なお上腕筋は、上腕二頭筋と同じか少し小さいぐらい(p. 76)とのこと。

カールだけでは腕は作れない

腕のトレーニングというと、二頭筋を鍛えるダンベル・カールばかり一生懸命やってる人が多いと思います。この種目ね。

でも、これだけやってたって意味がないわけですよ。腕の中でいちばん大きな上腕三頭筋を鍛えずして、腕のシェイプは完成しません。二の腕の「振袖」のたるみが気になる女性ならなおのこと、だってあのたるんでる場所って、要は上腕三頭筋の長頭部だからね。

上腕三頭筋をどうやって鍛えるか?

そんじゃ三頭筋の種目は何をやったらいいか。この筋肉は長頭・外側頭・内側頭の三つのヘッドで構成されているので、複数の種目で多角的に鍛える必要があります。東大の石井直方教授は、『トレーニング・メソッド』(ベースボール・マガジン社)の中で、この筋肉をバランスよく引き締めるためには「少なくとも立位でのトライセプス・プレスとキックバックの2種類はやっておきたい」(p. 150)と書いています。回数と頻度は、「各種目8回3セット。それを週2回」(p. 142)やるのがいいとのこと。

トライセプス・プレス(フレンチプレス)

長頭に効きます。片手ずつやるやり方と、両手でウエイトを持ってやるやり方があります。ここでは、比較的初心者でもやりやすい片手ずつのやり方を貼っておきます。

なお、『筋トレまるわかり大事典』によると、二の腕のたるみを解消するにはこのトライセプス・プレス(フレンチプレス)が効くそうです。「腕の裏側に張りを出して振袖を解消する」(p. 268)とのこと。

キックバック(トライセプス・キックバック

外側頭と内側頭に効きます。ビリーで言うところの「ハンマー」の動きですね。

自重で上腕三頭筋を鍛えるには

どうしてもどうしてもどうしてもダンベルでトレーニングするのはイヤだ! ダンベルなんか触ったら死んじゃう! とお思いの方は、このへんどうでしょう。

リバース・プッシュアップ(トライセップ・ディップス)。

ダイヤモンド・プッシュアップ(トライセップ・プッシュアップ)。

でも、自重トレって成果がわかりにくいし、飽きやすいので、本当はダンベル使った方がいいんだけどねー。

まとめ

  • 上腕でもっとも大きな筋肉は上腕三頭筋
  • よって腕を鍛えるなら三頭筋の種目も忘れずに
  • 「振袖」に効くトライセプス・プレスと、外側頭・内側頭に効くキックバックを組み合わせるのがおすすめ

参考書籍

筋トレまるわかり大事典筋トレまるわかり大事典
谷本 道哉

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石井 直方

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