米国コロラド州のケーキ店、同性カップルのウエディングケーキ注文を拒否


米国コロラド州レイクウッドのケーキ店が、同性カップルからのウエディングケーキの注文を断り、ゲイ・コミュニティから激しく批判されています。

詳細は以下。

このお店「マスターピース・ケイク・ショップ」(Masterpiece Cake Shop)にウエディングケーキを注文しようとしたのは、地元在住のデイヴ・マリン(Dave Mullin)さんとチャーリー・クレイグ(Charlie Craig)さんのふたり。2年間の交際の末婚約した彼らが同店にケーキを発注しに行ったところ、オーナーであるジャック・フィリップス(Jack Phillips)さんから拒否されたのだそうです。

ちなみに、このケーキ店が同性カップルからの注文を断ったのはこれが初めてではないとの由。フィリップス氏は同性愛者の誕生ケーキでも卒業祝いのケーキでも焼くが、ウエディングケーキは焼かないと主張しているのだそうです。

マリンさんたちがこの一件をFacebookに投稿すると、フィリップス氏のもとには怒りのメッセージが1000件以上届き、「マスターピース・ケーキ店」には抗議の人が数十人集まったとのこと。さらに、同店に対するボイコットも呼びかけられています。

以下、抗議運動しているケイト・オウエン(Cate Owen)さんのことば。


「わたしは地元企業を支援しています。わたしたちのコミュニティが地元企業を支援するのはとても大事なことだと思います」と抗議者ケイト・オウエンは語った。「もし地元の店が差別とかかわりを持っているのなら、その店を支援すべきだとは思いません。方針を変えるよう要求するべきだと思います。そうした店を閉店させたいとか、そういうことではないのです」
“I support local business, I think it’s really important to our community to support local business,” protester Cate Owen said. “If it has to do with discrimination I don’t think we should support it. I think we should want to change their policies. It’s not like we want to shut them down.”

そう、これって、単に黙ってよその店に買いに行けばいいっていう問題じゃないんですよね。地元企業の「二等市民はよそに行け」というふるまいを看過するかどうかって話なわけで。意味がわからない人は、「自分がコロラドに住んでて誰かと恋に落ち、ウエディングケーキを注文しに行ったら『日本人のウエディングケーキなんか焼かない』と断られた」という状況を想像してみるといいと思うよ。

なお、やはりというべきか、フィリップス氏のふるまいは宗教的信念にもとづくものであるようです。信念を終わりにするぐらいなら、その前に店を閉めると氏は主張しています。同性婚反対派の人の中には、今回の件でわざわざこの店にケーキを注文するようになった人もいるとのこと。

「信念」ねえ……。宗教的信念から同性愛や同性婚を否定する人っていうのは、本人的には善いことをしているつもりなので、よけいに手に負えないと思います。米国には多そうだよね、そういう自称「敬虔なクリスチャン」が。日本のケーキ屋さんだったら、客がゲイだろうとレズビアンだろうと仕事は仕事としてきっちりやってくれるんじゃないかという気がするんですが、どうでしょう、実際に頼んでみた人、いる?