米連邦高裁、カリフォルニア州の同性婚禁止に違憲判決


2012年7月7日、米国のサンフランシスコ連邦高裁が、カリフォルニア州同性婚禁止は違憲であるという判決を出しました。
詳細は以下。


カリフォルニア州では州裁判所の判断により同性婚がいったん認められたものの、2008年の住民投票では結婚を男女間に限定する州憲法改正案が可決された。これに対して同性婚の支持者らが、改正案は違憲と主張し、連邦地裁に提訴。連邦地裁は10年、この主張を認める判決を下し、反対派が連邦高裁に控訴していた。
連邦地裁で違憲判決を下した担当判事が退任後、自身の同性愛を告白したため、反対派は判決を無効とするべきだと主張したが、高裁はこれも退けた。

カリフォルニア州知事のジェリー・ブラウン氏は、今回の判決についてtwitterで以下のようにつぶやいています。


裁判所は同性カップルが結婚する権利を力強く肯定した。この判決の賢明さと勇気に拍手を贈ります。
The court has rendered a powerful affirmation of the right of same-sex couples to marry. I applaud the wisdom and courage of this decision.

というわけで、長い長いProp 8(Proposition 8, 結婚を男女間に限るとする州憲法改正案)との戦いもこれでようやく一段落。とは言え、これはあくまでも州レベルでの結婚の話ですし、元記事によると反対派は連邦最高裁にまで持ち込むつもりらしいので、まだまだ油断はできませんが。

そういえば、アメリカで子育て*1中のレズビアンカップルが、お子さんから「エレンとポーシャは結婚してるのに、どうしてママたちはダメなの?」と聞かれて言葉に詰まったという話を聞いたことがあります。エレンとポーシャが結婚したのがProp 8以前だったのに対し、この子のママたちが結婚しようとしたのはProo 8以降だったんです。今回の判決で、「どうして?」と悩む子どもが1人でも減るといいなと思います。

*1:同性カップルに子どもはいないというのは誤った思い込みです。たとえばロージー・オドネルは4人、シンシア・ニクソンは3人、ジェーン・リンチは1人、リッキー・マーティンは2人の子供を同性パートナーと育ててますよ。