娘さんは山男とつきあうといいと思うんだ

野宿ライダーとして日本中うろうろしていた頃、アウトドア好きな友人知人が増え、一緒にキャンプに行ったりカヌーを漕いだりということをよくしていました。で、思ったんだけど、ヘテロ娘さんは山男とつきあうといいんじゃないでしょうか。というのは、山ヤ(山に登る人のこと)さんたちは自分のことは自分でできて、本気で手がかからないから。山では、

  • 「メシ」と叫んでもママンがごはんを作ってくれない(自分で自分の食べ物を用意できない奴は死ぬ)
  • 「お茶」と呟いても奥さんがお茶を載せたお盆を持ってきたりしない(自分の自分の飲むものを確保できない奴は死ぬ)
  • ずぶ濡れになって「着替え!」と怒鳴っても自動的に乾いたパンツが出てきたりしない(自分で自分の衣服管理をできないと死ぬ)

などのすばらしい条件が重なっているため、誰かに世話をやいてもらえないと生きていけないお子様は淘汰されるんでしょう、きっと。

実際、山ヤさんたちとキャンプ宴会などすると、みんな勝手に自分のテントやタープをほいほい立てて(『ボクどこで寝たらいいの』とボーッとしてる人はいない)、めいめいストーブとクッカー出してちゃっちゃと調理して(『ボクのごはんはどこ?』と待ってるだけの人はいない)、自分の食器は自分で洗って(『片づけは誰かがやってくれる』とどっかり座ってる人はいない)、まことに効率がよかったです。

これが下界のメンズとなると、オートキャンプででっかい肉を焼くときだけ張り切って手を出し、あとは洗い物も片づけも全っっっ部女にやらせて男同士でビール飲んでるだけのお父さんなんてのがゴロゴロいます。もっとひどいのは、野外焼肉の最中、肉をひっくり返すことすらせず、誰かが取り分けてくれるのを紙皿片手にじっと待ってるだけの男性なんてのもいましたよ。しかも複数。なんだそのお客様感覚。家の中でママン(あるいは女房)に舐めるように世話されているからって、外でも誰かがそうしてくれて当然と思うなよ。

というわけで、ヘテロの娘さんは山男とつきあうといいと思うんだ。ほかには、ソロでの長期キャンプツーリングに慣れたバイク乗りや自転車乗りもおすすめ。少なくとも「ぼくちんママンが衣食住の世話をしてくれないと死んじゃうの」ってタイプが少ないから。唯一の難点は、彼らは週末になると都会から消えてしまうためエンカウント率が著しく下がることですが、なに、娘さんも野外好きになってどんどん出かけて行けばいいんですよ。楽しいよ、外は。