また別の英ゲイカップルがホテルを訴える

ホテルのダブルルーム使用を断られた英ゲイカップル、訴訟に勝つ - みやきち日記の続報。
ダブルルーム使用を拒否したコーンウォールのホテルを訴えていたゲイカップルが、2011年1月18日に勝訴しました。これを受け、英国のまた別のゲイカップルが、同様にダブルルームへの宿泊を拒否したベッド・アンド・ブレックファスト(朝食つきホテル)を訴える手続きを進めているそうです。

詳細は以下。

このカップルMichael Black(63)さんとJohn Morgan(58)さんは2010年3月、バークシャーの「Swiss B&B」でダブルルーム使用を断られたとのこと。Blackさんたちは予約金を支払って部屋を予約してあったのに、ホテルに着いて男同士のカップルだとわかったとたん、オーナーのWilkinson夫人から宿泊拒否されたのだそうです。

Wilkinson夫人は、2人を泊めるのは宗教的信念に反すると述べたとのこと。2人が警察に通報したところ、民事で訴訟を起こすことができると言われただけだったそうです。

このゲイカップルは7年連れ添っており、訴訟の目的は法が守られていると確かめること。もし損害賠償金が出たら、全額オックスファム(Oxford Committee for Famine RElief, Oxfordを本部とする1942年発足の慈善団体)に寄付するつもりだそうです。

Blackさんは『デイリー・テレグラフ』紙に以下のように語っています。


法的情勢では現在、性差別禁止法を破っても刑事事件ではないということになっています。だから、私たちが訴訟を起こさないと、ベッド・アンド・ブレックファストのオーナーにとっては少しも重要でないということになってしまいます。
私たちは決まりを守らせて、性差別禁止法を破って軽い罰で逃れることはできないと確かめたいのです。
He added: “The legal situation is that breaking the sexual discrimination act is not a criminal offence so there would be no consequences for the B&B owner unless we took legal action.
We want to enforce the rule and make sure people can’t break the sexual discrimination act and get away with it.

つまり、民事で賠償金払えば済むと思うな、これは犯罪で、刑事事件だぞと知らしめるための訴訟なわけですね。

ちなみに先日の裁判で敗訴したコーンウォールのホテルは上訴するとのことで、キリスト教団体がこれを支援しています。また2010年には、保守党議員がホテルの持ち主には同性愛者を追い出す権利があると発言したのを録音され、内相の座を追われるという一件もあったそうです。そんなわけで今回の新しい訴訟も、注目を集めること間違いなし。勝ってほしいです。

単語・語句など

単語・語句 意味
get away with (軽い罰など)でのがれる、すむ
Home Secretary 内務大臣、内相