「要望があればフィルタリングを見直す」マクドナルド、ニュージーランドでのWi-Fiアクセスブロックについて発言

マクドナルド、LGBT支援サイトへのアクセスをブロック - みやきち日記の続報です。ニュージーランドの無料Wi-FiサービスでゲイニュースサイトやLGBT支援サイトをブロックしていたマクドナルドが、要望があればぜひフィルタリングを見直すと表明したそうです。
詳細は以下。

上記記事によると、ニュージーランド国内でマクドナルドが無料Wi-Fiサービスを提供している店舗は計132店舗。ところがその中に、大手ゲイニュースサイト「GayNZ」や、トランスのサポートグループのサイト「The Agender」、LGBTの若者を支援するサイト「Rainbow Youth」、AIDS協会のサイト「Bro Online」などへのアクセスがブロックされてしまっている店がありました。これらのサイトがブロックされていたのは、同社がTelstraClearのフィルタリング技術を使っていたからなのだそうです。
マクドナルドの説明によると、同社は家族向けのレストラン・チェーンであり、新しく無料Wi-Fiサービスを提供するにあたっては、家族向けにふさわしいコンテンツのみが見られるようにしなければならないという方針があるとのこと。すなわち、子どもが見るのに適したものでなければならないということです。
以下、同社のスポークスウーマンの弁。


「当社は、許容できるウェブサイトのコンテンツはすべて、家族向けの基準を満たさなければならないということに重点を置いています。これはつまり、子どもが性的に露骨なコンテンツや画像、リンク、第3者による広告へのクリックやアクセスが可能なサイトにアクセスすることはできないということです」
"We stress that all the content of allowable sites must meet family friendly criteria. By this we mean a child cannot access a website where they can click on any content, link or third party advertisement and access sexually explicit content and images.

一見一理あるけど、LGBTユースを支援するサイトにまでアクセスできないっていうのはどうなの。たとえば上の方に挙げたRainbow Youthは、「クィアの若者(13歳〜18歳)とその友人、家族、(マオリ族の)拡大家族に支援、情報、擁護、教育を提供する」(What we do - Rainbow Youth: Know who you are, be who you are.より)という趣旨のサイトです。見たところエロ広告もなく、アダルトサイトへのリンクもありません。13歳の子がここにアクセスしたいと思っても、「性的に露骨な」コンテンツと同列扱いでフィルタリングされてしまうっていうのは、おかしくない?

とは言え、マクドナルドは顧客が不当にブロックされていると思うのならばケースバイケースで見直しを行うと語っているそうで、


「ゆえに、仮にあなたや他のお客様が、現在のアクセスの取り決めを再考するようお求めになるのであれば、当社は喜んでGayNZ.comや他のサイトの再検討をいたします」
"We'd be very happy therefore to review GayNZ.com and other sites ... should you or other customers ask us to reconsider the current access arrangement."
だそうです。

「GayNZ.com」は再検討を要求する予定だとのこと。「Bro Online」や「Rainbow Youth」もアクセスブロックされている店舗があることを認識しており、現在調査中だそうです。

「家族」の中にはLGBTの子どもだっているんですから、わいせつでも何でもない情報までブロックするのはやめてほしいです。「LGBT情報=子どもが見てはならないもの」ってのは、偏見ですよ。

単語・語句など

単語・語句 意味
teething problems 当初の問題
criteria 基準
whanau マオリ族の)拡大家族