リトアニア法廷、「バルティック・プライド」のデモ行進を事実上禁止

2010年5月8日には、リトアニアでゲイ・プライド・イベントの「バルティック・プライド」が予定されています。上記は、同国の行政裁判所が、このイベントの目玉である「寛容を求める行進」(‘March for Tolerance”)を事実上禁止したというニュース。

リトアニアには、2009年に学校やメディアで同性愛についての述べることを禁ずる法案を可決したという前科があります。欧州連合EU)やアムネスティに反対され、大統領も拒否権を行使したにもかかわらず、結局成立してしまったんですよね、この法律。

リトアニアは2004年にEUに加盟しています。そして、EU性的指向についてどのような見解を持っているかは、たとえばキャサリン・アシュトン上級代表によるこちらの声明を見れば明白です。


欧州連合EU)は、あらゆる形態の不寛容、人種およびその他の差別を強く非難する。すべての人間は生まれながらにして尊厳と権利について平等であるという理念に基づくEU基本権憲章は、人種、肌の色、性別、出自、宗教や信条、さらには、考え方や性的指向等、いかなる理由による差別も明確に禁止している。

EUに加盟しつつ、EU基本憲章は無視するなんてことが許されるのなら、この基本憲章の存在意義って何なんでしょう。飾り?

いったいどうなるんでしょうか、このマーチ。去年のモスクワ・プライドのように、また逮捕者が出たりするんでしょうか。終末はリトアニア関係のゲイニュースをよく見ておかねば、と思います。