米ニュージャージー州上院、同性婚法を否決

2010年1月8日、米国ニュージャージ州の上院で、同性婚を認める法案が否決されたというニュース。

投票結果は反対20票に対し賛成14票だったとのこと。同州では今月下旬に同性婚反対派のChris Christie氏が新知事に就任することが決まっており、同性婚推進派にとっては今回の投票が最後の望みだったのですが、あえなくそれもついえてしまったわけです。

ちなみにニュージャージー州では、州最高裁が2006年に出した「同性カップルには婚姻カップルと等しい権利を認めねばならない」という判決を受けて、シビル・ユニオン制度が作られています。しかしながら、同性愛者の権利運動家によると、病院や保険会社の従業員がシビル・ユニオン制度のコンセプトを理解していないため、シビル・ユニオンでは不十分だとのこと。

要するに、いくら法律でシビル・ユニオン制度を整えても、昨年紹介した以下のニュースのような事態が起こっているということなんでしょうね。

以下、ラムダ・リーガルのKevin Cathcartさんのことば。


「シビルユニオンは結婚と同等ではないという胸が痛くなるような証拠は大量にあり、私たちは平等を求めてニュージャージーの法廷に舞い戻るつもりです。あまりにも多くの家族が危険にさらされています。これ以上待てません」
"There is enormous, heartbreaking evidence that civil unions are not equal to marriage, and we will be going back to the courts in New Jersey to fight for equality.Too many families are at risk. We cannot wait any longer.

結局、いくら法律で平等をうたおうと、実質的に病院や保険会社のシステムから締め出されているんじゃ「平等」だなんてとても言えませんよね。ニュージャージー州の事態が改善されることを祈ります。あと、もちろん、シビルユニオンすら存在しない後進国日本の事態改善も。

単語・語句 意味
last ditch 土壇場、窮地、最後のとりで、最後の手段