ケイティ・ペリー、twitterでトランスを揶揄し非難される

ヒット作「I Kissed A Girl」で知られる歌手のケイティ・ペリーが、twitterにトランス男性を揶揄するつぶやきを投下し、批判を受けているというニュース。

なんでもケイティは2009年12月6日、胸が垂れ下がり、髭と胸毛が生えているトランス男性の写真をポストして、


「NSFW(訳注:not safe for work、つまり『職場では不適当』の意。アダルトコンテンツなどによくつけられる注釈)! 先週のあの小さくて白い避妊ピルがまだあなたの身体に影響してるってわかってたわ! FU(訳注:Fuck youの意?)
"NSFW! I knew those little white last week of the birth control pills would still have an effect on your body! FU

というコメントをつけたとのことですよ。なお、この写真はhttp://www.queerty.com/wp/docs/2009/12/katyperrytwitpic.jpgで見ることができます。

ケイティ・ペリーのこの行為に対し、LGBTの権利団体GLAADは次のように批判しています。


ペリーは、一般的にプラセボとして服用されるが身体に何の影響も及ぼさないと考えられている避妊ピルについて言及している。
トランスジェンダーの人々の身体をからかうことは激しく失礼である。ペリーの嘲笑はこの人物の人間性を奪い、トランス嫌悪的な社会で生きるために必要な勇気と決意を無視している。
Perry is referring to the last week of birth control pills that are typically taken as a placebo but largely thought to not have any effect on the body.
Making fun of transgender people’s bodies is deeply offensive. Perry’s ridicule dehumanizes this person and ignores the courage and resolve it takes to live within a transphobic society.

GLAADによると、ケイティがこの写真とコメントを投下してすぐ、よりトランス嫌悪的なジョークで応答したケイティ・ペリーファンもおり、その後LGBTコミュニティーから批判の声が上がったとのこと。

一方、Queertyの記事はもう少し冷めた態度をとっていて、引用するとこんな感じ。


このヘテロ娘はLGBTコミュニティについてまったく無知だということがわかる――彼女はそれを、有名になるためにかつて楽しく搾取したわけだけどね。
it shows the hetero gal is quite unfamiliar with the LGBT community ― once she felt comfortable exploiting in her rise to fame.

あたしとしてはこちらの意見に近いかなあ。「I Kissed A Girl」自体がただのヘテヘテなワナビー・ソングだし、その前の「U R So Gay」だって、ノンケの立場からゲイのイメージを体よく利用してただけだしね。この人がLGBTコミュニティに無知だったり、なんか失礼な言動をとったとしても、今さら驚かないわー。トランスジェンダーの身体を嗤うような発言はもちろん許されないし、批判されて当然だと思いますけとね。

単語・語句など

単語・語句 意味
NSFW [not safe for work] 「職場では不適当」(成人向けコンテンツへのリンクを示す際などに、注釈として用いる)
dehumanize …の人間性を失わせる(奪う)、…を残忍にする
ridicule 嘲笑、あざけり、冷やかし