ミニスカートが作られた目的は、誘惑じゃなくて税金対策

産経新聞曾野綾子氏が書いたコラムが話題を読んでいるようです。全文は強姦するのが男の性なら去勢するのが自己責任でしょ - フランチェス子の日記で読めますので、未読の方はまずそちらをどうぞ。

あたしがこのコラムで気になったのは以下のくだりです。


ヨーロッパ在住の日本人が驚いているのは、日本の女子校が、どうして制服にあんな短いスカート丈を許すのか、ということである。あれでは男たちに手を出してください、といわんばかりですね、と彼らは言う。

太ももの線丸出しの服を着て性犯罪に遭ったと言うのは、女性の側にも責任がある、と言うべきだろう。なぜならその服装は、結果を期待しているからだ。

それ、根底から間違ってますよ曾野綾子さん。

ミニスカートは1950年代に英国でマリー・クワントによって発明されました。クワントがミニスカートを作った目的は男性の誘惑ではなく、

  • 税金対策(当時の英国では丈が短ければ『子供服』扱いで税金が安くなった)
  • 活動的な女性用のスカートとして

だそうです。実際、ミニスカートの流行のせいで、英国ではスカート関連の税制を変えざるを得なくなったとのこと。

そのような経緯で作り出された物に、

  • 「男たちに手を出してください、といわんばかり」
  • 「その服装は、結果を期待している」

という意味づけを後から行ったのは、いったい誰?

そしてその意味づけを疑うどころか、尻馬に乗って性犯罪被害者叩きをしているのは、いったい誰?

……というところに目を向けるべきだと思うんですよ、この問題は。

とか言ったところで、「あんなに短い丈の服が誘惑用でないはずがない!! 税金対策だなんてタテマエだ!!」とか言って騒ぐ人が出てくるだけでしょうけどね。「性的魅力をアピールする」ということと、「性暴力をふるってほしいと期待する」ということとはまったくの別物ですよとだけ、ここでは言っておきます。