厳重な警備のもと、2000人以上がブダペストの「同性愛者の尊厳」デモに参加

2009年9月5日(土)、ハンガリーブダペストで、ネオナチや右翼過激派からの脅しにもかかわらず、2000人を越える人々が「同性愛者の尊厳」デモ行進に参加したというニュース。

昨年同市で同じようなデモ行進が開催されたときには、スキンヘッドたちが火炎瓶や石やビール瓶などを投げ込んで参加者を攻撃し、警察が催涙ガスや高圧放水砲を使うはめになったとのこと。

ネオナチや極右は、今年のデモも妨害すると言って脅迫していたため、今年の「同性愛者の尊厳」デモでは大規模な警備対策がとられることとなりました。具体的には、アンチゲイな抗議者が近寄れないようにデモのルートを防護柵で固め、交差点やデモ隊の中などに機動隊員を配置するなどの措置がとられたとのことです。

警護がどれぐらい厳重だったかは、下の動画を見ればちょっと想像つくかも。こんなにパトカーが走ってたらしいんですよ。

ちなみに、ここまで防備を固めても、英雄広場(Hosok tere)で40代半ばの男性がデモ行進に乱入したり、20人ほどのアンチゲイなフーリガンが参加者と警官に投石するなどの事件は起こったそうです。が、前者は参加者のブーイングに遭って退散し、後者は警察がただちに対処したとのことで、どちらもおおごとにはならなかった模様。

なお、このイベントに先立ち、ブダペスト市内の13カ国もの大使館や、女優のウーピー・ゴールドバーグが、支持を表明しています。

こうしたプライド・イベントに対しては、「なんでこんなことをやるのかわからん」「黙ってれば迫害されないのに」「同性愛を宣伝するな」などと言う人が必ず出てくると思います。そういう人たちに、逆に問いたいです。あなたは、電車の中で自分が足を踏んづけた人が「痛い。踏まないで」と発言しても、

  • 「なんでそんなことを言うのかわからん」
  • 「黙ってれば殴られずに済むのに」(=足を踏まれて抗議するようなやつは殴られて当然)
  • 「足を踏まれたことを宣伝するな」

と言うんですか? それと同じことなんですよ、これ。