『ビージェネ! Beat Punk Generation』(林家志弦、アスキー・メディアワークス)感想
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無気力少女がボクシングにはまる熱血ストーリー(非百合)
無気力だった主人公「夏月」が、ストリートボクシングとの出会いによって変わっていくお話。林家志弦作品ではありますが、百合ものではありません。最大のライバルとの戦いの直前で突然終わってしまうストーリーも、消化不良感を残します。でも、「ひょっとしたらこれ見て思わずボクシング始めちゃう女のコもひとりぐらいいるんじゃね?」と思わされてしまう熱さと、『はやて×ブレード』等とはまた違うタッチの絵などは、とても良かったです。
『ビージェネ!』の熱さについて
変な言い方ですが、「これって平成の『あしたのジョー』だなあ」と思いました。
とは言っても、夏月にはジョーのような天性の才能もハングリーさも全然ないんですよ。「運動っても近所のコンビニ往復するぐらい」のダメダメな体力で、やりたいことの見つからない閉塞感にいらつく女子高生、それが夏月です。
でも、お話の根底に流れる「面白いことを見つけて燃え上がりたい」というテーマにおいて、この2作品は非常によく似ていると思うんですよ。ボクシングをきっかけに昭和のハングリーさの中から立ち上がったのが矢吹丈であり、「熱くなれることなんて そー簡単に見つかんねー」(pp. 4 - 5)という平成的苛立ちの中から立ち上がってみせたのが夏月なんではないでしょうか。ボッコボコにされながらも次第にボクシングに熱中していく夏月の姿は、多くの読者の共感と感動を呼ぶと思います。ちなみにドシリアスではなく随所にギャグがはさんであるところも非常に平成的で、面白かったです。
『ビージェネ!』の絵について
『はやて×ブレード』あたりよりも繊細さを増した、ちょっと少女マンガ寄り(?)のタッチの絵柄になってます。瞳の描き方なんかが特徴的。普段林家作品を読んでいない女性層にも読みやすいんじゃないかと思いました。
まとめ
無気力少女がボクシングと出会って燃え上がるという、平成版『あしたのジョー』的ボクシング漫画。林家流のギャグが多めなところも、繊細な絵柄も好印象。ライバルとの決戦が最後まで描かれなかったことだけが残念です。いつかどこかで続きが読めるもんなら、読みたいなあ。
