腹筋の効率のよい鍛え方メモ

今日トレーニング関係の本を何冊か読み返していて、先日やったジャネット・ジェンキンス腹筋コアトレーニングがなんであんなに効きまくった(肋骨のすぐ下から恥骨まで、バキバキの筋肉痛になりました)のか気づいたので、メモしておきます。ポイントはふたつ。

  1. 腹筋種目で収縮時に息を強く吐くと、腹横筋が鍛えられる
  2. エキセントリック収縮させると、筋肥大に必要な微細な筋損傷が起こりやすい

今日読んでた本から引用しつつ説明してみると、こんな感じです。

腹筋種目の呼吸と腹横筋について

どうせ腹筋をやるなら、腹直筋だけでなく、腹横筋も鍛えた方がいい。じつはこの腹横筋をしっかり鍛えると、腹筋のトレーニング効果が3倍ほどに上がるともいわれています。同じ回数でも、効率よく腹筋を鍛えることができるわけです。
どうすればいいかというと、腹筋のトレーニングを行う時に、おなかの緊張をさらに高めてやればいい。それにはシットアップで頭を上げる時、レッグレイズで足を上げる時に合わせて、フ――――ッと息を強く吐くのです。すると腹直筋に加えて、腹横筋をひじょうによく使うことになります。それを何か月も続けていれば、普通に腹筋をやっているのに加えて、大きな効果の違いが出てきます。


石井直方監修『筋肉まるわかりバイブル』ベースボール・マガジン社 p51)

腹横筋とはおなかの深部でコルセットのようにぐるりと体幹部を支えている筋肉です。深部にあるため、なかなか意識しては鍛えられない部位だと思います。ジャネットの腹筋メニューでは、「息を吸って」「吐いて」という指導が絶えずなされるため、わけもわからずその通りに一生懸命息を吐きまくりながら腹筋を収縮させていたのですが、実はあれは腹横筋を使いまくる動作だったんですね。ひとりで腹筋するときにも十分使えるテクニックだと思います。

エキセントリック収縮について

筋肉の微細な損傷はバーベルを起こすエキセントリック収縮でより強く起こります。筋損傷は筋肥大の重要なストレスの1つですから、「トレーニングでは上げる動作だけでなく下ろす動作が大切」と言われるのです。
バーベルやダンベルを上げるときはがんばって上げるのに、下ろすときは重量に任せてストンと落とすように下ろしてしまう人がいますが、これでは筋肉にエキセントリック収縮で微細な損傷を与えることができません。バーベルを下ろすときはややゆっくりとした動作で力を入れながら行います。一般的には、「1秒で上げて2秒で下ろす」というのがヘビー系の筋トレ動作の基本です。


谷本道哉著『筋トレバイブル[アスリート編]』ベースボール・マガジン社 p16)

少し補足すると、バーベルを下ろす時だけでなく、筋肉が力を出しながら引き伸ばされる動作はすべてエキセントリック収縮(伸長性収縮)です。別の言い方をすると、筋肉をブレーキとして働かせる動作です。そして、ジャネットの腹筋やコアのDVDでは、このエキセントリック収縮がすごく多いんですよ。身体を起こした状態から「重力に逆らってゆっくり下ろして」という指示のもとゆっくりゆっくり身体を下ろしていく、なんてシーンが本当にたくさんあります。同じクランチやリバース・クランチでも、上げるときだけ頑張って後は力を抜いてしまうのと、下ろす時も絶えず腹筋をエキセントリックに収縮させ続けるのとでは、そりゃあ効果も違ってくるはず。メニュー的には定番のものが多いのになんでこんなに効くんだろうと思ったら、つまりはそういうことだったのですね。
ちなみにエキセントリック収縮は筋肉痛を起こしやすいことでも知られています。あたしがジャネットのDVDで腹筋をやった後であんなにすさまじい筋肉痛に見舞われたのは、おそらくこのせいもあるのでしょうね。

まとめ

腹筋種目をよく効かせるには、収縮時に息を強く「フ――――ッ」と吐きまくって腹横筋を動員させ、戻す時には重力に逆らってエキセントリック収縮させつつゆっくりじわじわ下ろすこと。これで、いつもの種目が軽く3倍は効くはず。