映画『ブロークバック・マウンテン』感想(ネタバレあり)

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以下の感想にはネタバレを含みます。ネタバレなしの感想を読みたい方は映画『ブロークバック・マウンテン』感想(ネタバレなし) - みやきち日記をどうぞ。

以下ネタバレ感想

イニス・デルマーが気に入らんっ!!
なんじゃあのバカ男。世間体のためだけに結婚した奥さんに中出し強要すなっ! ベッドで「生活が苦しいからこれ以上子どもを産めない、避妊してほしい」と頼む奥さんに「俺の子を欲しくないならもうお前を抱かない」と冷たく言い放っていきなりセックスを中断するって、どんな冷酷男だ。甲斐性もないくせにナマでやりたがるなんて馬鹿の代名詞だっての。てめーの快感のことしか頭にないだろ、この低脳野郎。

しかもこいつ、ジャックに対してだって誠実じゃないじゃん。いつもいつも自分の都合だけで会える日を決めておいて、しかもそれをデートの終わりになって「次に会えるのは11月」とか言い放ってさ、話し合う気なんかまるでないでしょ。ジャックが急に会いに来ても迷惑そうな顔してさー、いつでも自分の都合が優先されて当然だと思ってるあの傲慢さったらないよ。それでジャックがたった一度、寂しさに耐えかねてメキシコ行って男を買っただけで「殺すぞ」って何様よあんた。そもそもブロークバック・マウンテンを降りるとき、また会いたがるジャックに「結婚する」だのなんだの言い放って冷たく別れたのは自分でしょ。てめーから逃げといて被害者面するなっ!! 何がカウボーイだ、てめーは男らしくもなんともないただのチキン野郎だよ。

あとさー、そんなにもゲイバレを恐れてるくせに言動が浅はかすぎるよ。なんでわざわざ奥さんからも見られそうな場所でジャックに熱烈チューなんかするわけ。なんでそうあからさまにそわそわしてジャックを待ってるわけ。なんで釣り旅行とだけ言ってろくに偽装もしない(魚篭には値札がついたまま、あまつさえ『釣り旅行』に釣り道具を忘れて行きかけさえする!)わけ。それでバレないと思い込んでるのは女をバカにしすぎだよ。なめんなこのチンコ野郎。

まあ、それって世の主婦レズさんやノンケ不倫主婦にだって共通することだから、一概にチンコ野郎だけバカにするのも的外れだけどね。自分から進んで結婚しておきながら不倫の恋に浮かれまくってバレバレの行動をとって、「自分は愛に生きたいのに世間がそれを阻むの」みたいに酔ってるバカはどこにでもいるわね。それと同じにおいを感じました。
結局あれだ、イニスは幼少期に刷り込まれたホモフォビアに振り回されて、自分だけがつらいです、俺は可哀想な被害者です、俺は頑張ってるんです、と思ってるただの低脳な田舎者だね。奥さんが可哀想だしジャックも可哀想。死ぬまで被害者ぶって絵ハガキを見つめてろ、と思いました。もちろん、そこが彼の悲劇だし、彼みたいな人はたくさんいるんだろうし、一番いかんのはその根源となるホモフォビアですよ。それは忘れちゃいけないんだけど、とにかくあたしはこの主人公には共感できないなあと思ったです。以上、ネタバレ感想終わり。

2006-04-06付記

原作と比較してのネタバレ感想も書いてみました。URLは以下の通り。