『ご新規熱血ポンちゃん』

買ったまま読まずにおいてあった『ご新規熱血ポンちゃん』をようやく読みました。そこらじゅうで共感しまくりで、やっぱり山田詠美はいいなあと思いました。特に印象に残ったのが、p124のこのフレーズ。

なんで、そんなに皆、人と出会いたいんだろう。合コンとか出会い系サイトなんか、まったく理解出来ない。ハプニング以外の出会いに、おもしろさなんてあるのだろうか。

これを読んで思い出したのがmixi(※)のこと。あたしはアカウントは持ってるけど、ほとんど活用してません。日記なんかこの「みやきち日記」をRSSで取り込んで放置プレイです。というのは、mixi全体に流れる「出会いたい」「共感したい」という空気が気持ち悪くて仕方がないから。あそこまで誰かにお膳立てされた「出会い」っていうのがまず嫌だし、そもそも、あんなお仕着せのプロフと数行の「私も○○です」「私も私も」っていうような同意コメントだけでそんなにわかり合えるものなの人間って(※※)?
mixiが「会員制立食パーティーでむやみやたらに名刺を配って微笑みあう」世界だとしたら、自サイトを運営するのは「往来で1人激しくダンシングする」ってことだと思うのよ。ダンスじゃなくて歌でもジャグリングでもいいんだけど、とにかく、いろんな雑多な人の目があるところで「私はこうだ!」と大道芸をするようなもの。義理も遠慮もいらないから、興味がない人はどんどん素通りしていくし、「邪魔だ」と石を投げられるときだってある。けれど、たまたま気に入ってくれた人との素敵な出会いもある。あたしには、こっちの方が合ってます。ハプニングじゃない出会いなんて、やっぱり、つまんないよ。
※情報源としてのmixiはなかなか濃くて便利だと聞いてるけど、今、そんなに欲しい情報ってないしなー。熱く語りたいネタは自サイトで書いちゃうから、コミュニティー使う必要もあんまりないし。というわけで、せいぜい友人や個人的にファンな人の日記を読みに行くぐらいしか、あたしには使い道がないです。
※※「新たな人との出会い」じゃなくて、「既に仲良しの友達同士の交流」のために使うんなら有効なツールだと思うわ、mixiも。しかしあたしの場合、mixiやってる友達自体が少ないから、ほとんどメールか電話で済んじゃうんだよね。